ハチ

ハチ対策の基礎

直接人間に危害を及ぼす怖い虫といえば、ハチを真っ先に思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
刺されて痛いだけでなく、下手をするとアナフィラキシーショックを引き起こし、命の危険までさらされてしまう恐れがあります。

そんな恐ろしいハチ対策についてまとめてみました。

ハチとは?まずは特性を知る!

ハチの生態について

蜂は世界で20万種以上、日本においては4000種以上が確認されている昆虫です。くびれのない集団行動をしないタイプ(広腰亜目)と、くびれのある、巣を作って集団行動をするものがいるタイプ(細腰亜目)とに分かれていますが、人間を指すのは細腰亜目に限られます

スズメバチについて

日本で最も多く被害が報告されているハチです。幼虫は肉食ですが、成虫になると樹液や蜜などを餌にします。

毒性が強く、刺されると重症化することもあります。性格は狂暴かつ攻撃的で、外敵には警戒音を出して威嚇します。また毒針から警報フェロモンを出し、仲間を呼んで集団で外敵に攻撃します。
体格は大きく、巣もまた大型になる傾向があります。地中や木の根っこ部分などわかりづらい場所に巣を作るので、うっかり近づいてしまって被害に遭うというケースが多発しています。

アシナガバチについて

スズメバチに比べて小型かつスリムで、攻撃力や毒性はスズメバチよりも劣ります。性格も基本的には大人しく、巣に近づいたり襲ったりしなければ実はほとんど攻撃してくることはありません。むしろ農作物に被害を及ぼす芋虫や毛虫を駆除してくれるので、人間にとっては益虫であるという側面もあります。

アシナガバチの巣は直径10センチ程度とそれほど大きくはありませんが、樹皮の繊維を唾液で固めて作っているので、スズメバチの巣に比べてとても強靭で弾力性があるのが特徴です。

ミツバチについて

大きく分けてセイヨウミツバチとニホンミツバチがいますが、養蜂されている多くはセイヨウミツバチです。

小型で性格も大人しく、単体では殆ど攻撃してくることはありませんが、巣を襲われたときは集団で襲ってきます。ミツバチの針には返しがついているので、一度刺すと容易には針を抜くことができず、抜こうとすると腹が千切れて死んでしまいます。

またミツバチは蜂蜜を作るだけでなく、植物の受粉をするなど、生態系にとっても重要な役割を果たしてくれる、人間にとってなくてはならない益虫でもあります。

ハチ対策の基礎について考える

巣を作らせないための対策について

ハチにとって居心地の悪い環境を作ることが大切です。
庭がある場合は春先には必ず剪定し、樹木に雨風をしのげるスペースを作らないほうが賢明です。また庭に植木鉢の受け皿やペットの皿に水を放置しておくと、ハチが水分補給にやってきて巣を作る一因になりかねないのでやめましょう。

またベランダなどで花を育てていたり、香りの強い柔軟剤などで洗った洗濯物を干したりしていると、その匂いに誘引されることがあります。ペパーミントやローズマリーなどの香りを苦手としているため、育ててみるのも効果があるかもしれません。

こんな公共サイトも参考になりますよ。

ハチ|仙台市

ハチの巣の駆除について/札幌市

もしもハチに遭遇したら…

ハチは黒いものを敵と認識して襲うという本能があります。山でのアクティビティに出かける際には、なるべく白い長袖を着用するようにしましょう。もしもそれでも運悪くハチに遭遇したり、ハチの巣に近づいてしまったりした場合は、手でハチを追い払ったりせず、頭や目を白いタオルで隠してゆっくりと後ずさりするようにしてそっと逃げましょう。

また巣を発見した場合は決して近づいたりイタズラしたりしてはいけません。生活に支障が出るような場所に巣を作られてしまった場合には、専門業者にお願いして撤去してもらいましょう。おすすめの業者を知りたい方はこちらからどうぞ

これは効く!ハチ対策グッズ

噴射タイプの殺虫剤

ハチやアブ用の噴射タイプの殺虫剤です。あらかじめハチが巣を作りそうな場所にスプレーしておくだけで巣作りの予防にもなりますし、すでにやってきたハチやアブを遠くから強力ジェットで駆逐することもできます。
ただしスズメバチの巣に直接噴射することは危険なので避けましょう。

置くタイプの忌避剤

煙の匂いを嫌うハチの特性を生かした置くタイプの忌避剤です。天然素材を利用しているので人体にも無害であり、安心して使うことができます。
土に直接撒いたり、スポンジに染みこませてベランダなどに置いたりすることで、ハチを近づけない効果があります。
ハチ対策についてまとめてみました。
ハチは確かに恐ろしいですが、益虫の面もあるハチと共存するためには、正しい対処法を知る必要があります。必要以上に怖がらず、かといって油断せず、冷静に対応しましょう。