シロアリ

シロアリ対策の基礎

一生住み続けようと思っていた自分の家に、まさかシロアリが住み着いていたなんて…そう思ったらショックですよね。けれどもシロアリ被害はどんな家にも起こりうるので、決して他人事ではありません。

家は一番大きな財産です。大切に守るためにも、敵であるシロアリについて知っておきましょう…!

シロアリとは?まずは特性を知る!

シロアリの生態について

シロアリは世界で2000種類以上その存在が確認されており、そのうち20種類ほどが日本に生息しています。そのうち家屋に被害を与えるのが4種類います。

名前にアリとあるのでアリの仲間と思われがちですが、実はシロアリはゴキブリの仲間(ゴキブリ目)です(ちなみに黒アリはハチ目です)。さらに黒アリはシロアリを捕食する天敵でもあります。

シロアリの種類について

家屋に被害を与えるシロアリとは、土壌性シロアリであるヤマトシロアリイエシロアリ、乾材シロアリであるアメリカカンザイシロアリダイコクシロアリの4種類です。

土壌性シロアリとはもっぱら地下などの土中におり、そこから家屋に侵入してきますが、乾材シロアリは乾燥した木材に生息しており、木材に含まれるわずかな水分でも生きることができます。

それぞれのシロアリの特徴について

ヤマトシロアリ

寒さに強く、高山と極寒地を除く全国に分布。体長3〜5mm程度で、一つのコロニー(巣)は数千匹から数万匹の規模。主に家屋の1階など低層を侵食する。手を出すとすぐに逃げる。頭が大きくて四角い。

イエシロアリ

寒さに弱く、生息は温暖地に限られる。体長5.0〜9.5mm程度で、一つのコロニーは数十万匹から百万匹の規模。ヤマトシロアリよりも被害が早くて大きくなりがち。手を出すと噛みついて口から白い液体を出してくる。頭がやや丸い形をしている。

アメリカカンザイシロアリ

もともと日本にはいなかったが、木材や家具の輸入によって日本に運び込まれて生息するようになった。体長6〜8mm程度で、蟻道や蟻土を作らず、温度や湿度の影響を受けにくい。蟻道を作らず被害も遅いため、被害に気づくのが遅くなる傾向がある。

ダイコクシロアリ

乾燥にめっぽう強く、むしろ湿気を嫌う。体長8〜11mm程度で、アメリカカンザイシロアリ同様木材や家具の持ち込みで屋内に侵入してくる。頭部がよく発達していて、外敵が来たときに坑道を頭部で塞いで敵の侵入を阻む。

湿気をこもらせない!

乾材シロアリは別として、ヤマトシロアリやイエシロアリなど外から侵入してくるタイプのシロアリは湿気を好みます。

例えば掃除をするときは家中の窓を開けて風通しをよくし、家の中に湿気を溜めないようにすることが重要です。

シロアリ同様、家の中に巣食うダニにも注意しましょう。

ダニ対策の基礎

家の周りに気をつける!

家の周りに木材を置いていると、そこにシロアリが巣を作ってしまう危険性があります。特に雨が続いた後の木材は湿気をふんだんに含むため、シロアリの絶好の餌となってしまいかねません。

また家の周囲、門柱などに枕木を使用する場合もシロアリを呼び寄せやすくなってしまうので、気をつけましょう。

点検を怠らない!

シロアリは放置すればするほど家の土台や柱が侵食されてしまい、耐久性、耐震性を著しく劣化させ、下手をすると倒壊の危険性まで出てきます。
床がギシギシと軋む、天井に雨漏りの痕跡がある、床や壁にカビが生えるなどというのは、シロアリ被害の症状の一部です。

また4月から7月下旬頃の間に、細長い羽根のようなものが落ちていたり、俵の形のような小さな糞が落ちていたりといった場合もシロアリ被害の可能性がありますので、早急に専門業者に点検してもらいましょう。

これは効く!シロアリ対策グッズ

シロアリ防止剤

予防としては、シロアリ防止剤を塗っておくとよいでしょう。防腐剤なので、シロアリの予防と共に木材の腐食防止にもなります。防止剤を塗った木を食べさせて駆除するタイプのものと、直接シロアリに噴霧するタイプのものがあります。

シロアリ探知システム

うちってシロアリ被害に遭っているの?そんな疑問をお持ちの方にオススメなのが、シロアリを探知するシステムです。住宅敷地内に開けた穴に設置し、時々点検をします。蓋を開けてシロアリが存在しているか、蟻道がないかを自分で確認できるので、お手頃です。もちろん「アレ?」と思う点があれば速やかに専門業者にお願いしましょう。

シロアリに狙われるのは、運の良し悪しもありますが、自分で予防することによって、シロアリ被害の可能性を少なくすることはできます。
家族の思い出が詰まった大事な家を、シロアリ被害から守りましょう。